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2005年03月04日
『のだめカンタービレ』大特集 番外編
緻密な音楽描写と、爆発力のあるギャグで評判の『のだめカンタービレ』。様々な感動と衝撃を受ける作品ですが、まずそのタイトルのインパクトにやられてしまいます。そう、タイトルからどんな作品か全く想像できないのです。かろうじてカンタービレが音楽に関係している言葉だということは理解できますが、のだめってなんですか?ということになるわけです。昔、友人が「『どなべ』面白いよ『どなべ』」と言っていたのは『のだめカンタービレ』のことだったのかなと、今さらながらに気づくわけです。彼は『のだめ』を『どなべ』と間違えて覚えてしまったのですね。かように、人は自分の理解しやすい、自然な単語に読み間違えやすいのです(例:正『スメル男』(原田宗典、講談社)→誤『スルメ男』)。でも『どなべカンタービレ』というタイトルは彼にとって果たして自然なタイトルなのでしょうか?疑問です。
そのときは、一人暮らしの寂しさから少しナーバスになっているのだろうと思い、「心の健康に気をつけてください」と、いつまでも「どなべ、どなべ」を繰り返す彼の将来を心配していたのですが、今考えれば、彼に本当に必要だったのは、眼科医だったということが分かります。
さて、『のだめ』による衝撃の一つとして、音大生のイメージを覆したという点があります。音大生=お嬢様というイメージが『のだめ』によって、音大生の生活がじつは苦しかったり、就職が難しかったりする一面を教えてくれます。そんな音大生の実態ですが、今回の二ノ宮さんインタビューで、なんとリアルのだめさんにも登場していただきました。リアルのだめさんは勿論『のだめ』の主人公野田恵のモデルになった音大OG。彼女の部屋の写真を見た二ノ宮さんがあまりの汚さに驚いたのが『のだめ』を描くきっかけになったそうです。その問題の写真も今回お借りして掲載していますが、とんでもないことになっていますよ!この部屋の汚さは!そんな部屋のなかに屹立しているグランドピアノ……。ゴミ(酒ビン含む)にまみれたピアノというのは、丸い四角とか、回らない回転板とか、曲がりきれない直線とか、足の長い俺、みたいな言葉それ自体に矛盾を内包している、現実には存在できないものに近いのです。少なくともぼくにとっては。ピアノが置いてある部屋のカーテンは白いレースって決まってるんだよ〜!という心の叫びがむなしく頭の中に響きます。まるでシュルレアリズムの絵画を見ているような目眩すら覚えました。私のなかにあった音大生=お嬢様という煌く宝石のようなイメージを粉微塵に打ち砕くだけの破壊力が、そこにありました。
その衝撃の写真は是非本誌でみてください。ある種の感動がそこにはあります。
投稿者 davinci_blue : 2005年03月04日 20:17