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2004年10月06日
『ファイブスター物語』特集
小生、死に土産ができました。
こんちまたまた、新人という言葉も色あせてきた(だからといって仕事がバリバリできるようになったわけではない)旧・新人編集のMです。このまえ、一人さびしく回転寿司で夕飯を食べていたら(何故このような事になったかは後生だから聞かないで欲しい)隣にリアルおかまが座っていました。人生で初めての遭遇に湯のみを握り締め、しばし放心してしまいました。
さて、今回は重厚なストーリーに魅力的なキャラクター、『ファイブスター物語』の特集です。稀代の超大作、『ファイブスター物語』特集の担当をできると聞いたときは震えました。なにしろ僕は中学生の時分からのこの作品のファン。貧相な食生活を切り詰め、単行本代を工面していた生活がつい昨日のようです。センター試験の時には日本史の代わりに『ファイブスター物語』で受験できないかなと真剣に考えていました。大学仮卒業の直前には科目:『ファイブスター物語』で2単位ぐらいもらえないかな、卒業したいなと、神に祈ったほどです。まさかこんな日がこようとはお釈迦様でも知るまいて。しかし、『ファイブスター物語』にまつわる過去の甘しょっぱい思い出に浸りつつも、心の奥底では、ほの暗く萌える燃える隠火のような欲望がフツフツと湧き上がっていました。
『ファイブスター物語』は多くの副読本が出版されていることでも有名です。中でも『KNIGHT FLAGS』(TOYSPRESS 定価7500円)は貧乏な学生生活の中からどうにかして手に入れようと思い、果たせなかった我がオタク的青春、悔恨の一品です。
企画当初の打ち合わせで、私は今回の特集の発起人で、家に無数のモーターヘッド(作中に出てくるロボット)のフィギュアを飾り、しかもそれを毎晩毎晩、ニヤケながら眺めているほどの大ファンである編集長に、ある主張をしました。
「より良い特集にするためには、より良い資料が必要だと思います。やはり担当としてより深い知識を持たなければ良い特集は作れません。つまり、……(10分経過)……だから、『KNIGHT FLAGS』を購入すべきではないでしょうか。経費で」
目も合わせられず、恐る恐る主張したのですが「いいよ」とのこと。脳内でファンファーレが「業務上横領」の言葉とともに鳴り響きました。口から溢れるよだれがとまりません。私は知らず「やったる! やったるぜよ」と力強く叫んでいました。脳内で。
そんな、私的かつ小市民的なピカレスク・ロマンな前振りはどうでも良いことでして、やはり今回の特集の肝は「永野護氏ロングロングインタビュー」です。
思わず「人がゴミのようだ」と呟いてしまうほど高層にある、ホテルグランドパレスのスイートルームに現れたリアル・永野護氏は、クールな雰囲気を漂わせていました。そんな永野護氏の語る『ファイブスター物語』のストーリー、世界観、キャラクター、デザイン。重厚な『ファイブスター物語』を形作る何かを感じ取ったような気がしました。
本誌に掲載された部分以外にもオフレコ話をたくさんお話しいただきました。「ガーン」なんて単純な擬音では表現できない衝撃が幾度もありましたが、これはオフレコ話ということで、私が責任をもって墓の中まで持っていくことにします。いやお伝えできなくて残念だなぁ。
ともかく、今回の特集は、今まで『ファイブスター物語』を知らなかった方々に、その魅力が伝わればと思っております。是非一度手にとって見てください。きっと壮大な世界観に裏づけされた麻薬的な魅力にズブズブ嵌まることでしょう。
投稿者 davinci : 2004年10月06日 00:00