2005年02月05日
古典と前衛、男と女などの境界を超え、凛とした佇まいで私たちを魅了する篠井さん。一体、篠井さんのステキの素って何だろう? そこで、篠井さんのステキの素を探るべく、篠井さんとそのお友達・夢香さんとの往復書簡をこっそり見せてもらうことに……。
毎月、二人から一通ずつ、お手紙が届くのでお楽しみに!
今回のテーマは「20代のうちにしておきたいこと」です。

英介さま
こんにちは。英介さんに、風邪に気をつけて!などと言っておきながら、年始早々、私の方が風邪を引いてしまいました……。
もう元気になりましたが、今度は花粉症でくしゃみが出始めました。今年は観測史上、1、2を争う多さの花粉が飛散するというのは、どうやら本当のようですね。これからが本番なのに、今からこんな状態なんて……。春が来るのが恐ろしい!
私は今年で29歳になるのですが、来年はもう30歳なんて信じられません。立派に大人といえる年齢なのにあまり実感がなく、本当に時の経つのは早いな〜と思います。
英介さんも手紙に書いて下さいましたが、年上の方からよく、30代は20代よりもあっという間に過ぎるよ。と言われるのですが、きっとそうなのでしょうね。
よく、自分は30歳になったら何をしているんだろう。素敵な女性になっていたらいいなあ。と、10代の頃にあれこれ思い描いて楽しみにしていたのですが、実際は、理想とはずいぶん違うような気がします。
確かに、好きな仕事をして、どうにかこうにか生活してますけど、もう少し優雅な生活を思い描いていたのですが……。あんまり成長してないような気がします。とても自分のことを大人の女性とは思えない。
こういうことは、後になって振り返ってみないとわからないものなのか、それとも私にたいした進歩がないのか、自分ではよくわかりません。
20代最後の年となる今年。ぜひとも有意義に過ごさねば!と思っているところです。
英介さんは20代最後の年の思い出とかありますか? あと、20代の時にこれをしておいてよかった。とか、これをしておけばよかった。と思うことは? よかったら教えて下さい。あと1年の間に出来そうなことがあれば参考にします。(笑)
英介さんは花粉症は大丈夫ですか? 今年は厳重な備えが必要なようですよ。ご注意下さい。それではまた。

夢香さま
花粉症はおつらいですね。私は今のところ大丈夫ですが、いつそうなるかわかりません。いろいろ対処法を工夫するしかないようですね。友人のお母さんはこの季節、沖縄へ逃避するらしいですよ。すごい!
さて、夢香さんは節分の豆まきしましたか? 私は必ずやってます。
節分の夜、こっそりと小さな声で、少しのお豆をアパートの玄関から「鬼は外、福は内!」とやって、その後、コソコソと一人豆を拾います。ご近所に迷惑がかからないように。
家族がいないと様にならないことこの上なく、自分でもちょっと可笑しくも寂しくも思いつつ……。夢香さん、想像して笑ったでしょ。
お正月はたいてい金沢の実家で迎えますから、節分は、私にとっては東京での一年の区切りの日といえるんですよ。
一年を無事に過ごしたいと願う気持ちは、年々深くなります。心は30代ですが、最近は、それなりに身体に老いを感じてとまどいます。
夢香さんは30歳を目前に、少し焦ってますか。やはり女性は30歳を迎える感慨があるんでしょうね。
でも、いろんな不安や後悔もひっくるめ、エネルギーに換えて30代に突入せよ!ですよ。なにしろ人生は30歳からです。
周りの人のこと、社会のこと、何より自分自身のことも、ようやく見えてきたこの頃じゃありませんか。
私は30代、夢に向かって疑いなく進んでいました。楽しく充実してたなあ。
仕事に恋愛に、あふれるパワーと周囲との調和を計ることのできるような大人を目指して前進しましょう。
たとえば、たくさんの人に甘えたり助けてもらったり。今度はどうやってそれを自分なりにお返しできるか考えたり。もうすぐ若者にアドバイスする自分を見つけたり。これが出来る30代。わくわくしませんか。
まだまだ老いることに不安をもたなくていいんですよ、夢香さんは。
正直うらやましいなあ。人生ずっと30代ならなあ、と本気で思うのですよ、私は。
許せる限り自分のことにうつつを抜かしていいんです。素敵じゃないですか。
まずはご自分の健康あってのことですから、くれぐれもお元気でね。
なんだか私も、もう一度30歳になった気分で今年を歩みます。
次のおたより心待ちにしています。
※篠井さんのお友達・夢香さんは、架空の人物です。当連載に作品をご提供頂いている、シルクスクリーン作家の藤田夢香さんとは同一人物ではありません。
投稿者 davinci_silver : 2005年02月05日 00:00