« マンガ喫茶のナゼ……? | メイン | 本のタイトルのナゼ……? »
2005年03月05日
青年コミック誌『ヤング○○○』のナゼ……?
「ヤング」という死語をずっと使っているのはナゼ……?
読んでいる人がヤングではないのはナゼ……?
(徳島県 ゆっきさん・公務員・32)
登場するヒロインの胸が必要以上に大きいのはナゼ……?
(大阪府 鳴海カイ・会社員・25)
真冬でもグラビアは必ずビキニなのはナゼ……?寒い!
(大阪府 ミック・会社員・32)
登場人物の女の子がカバーガール似なのはナゼ……?
(東京都 服部辰彦・会社員・41)
カバーガールの女の子がみんな同じに見えるのはナゼ……?
(岡山県 杉原博美・会社員・27)
更衣室に3、4冊あるのはナゼ……?
(愛知県 松田幸子・会社員・35)
アイドルグラビアに短いポエムがつくのはナゼ……?
(東京都 肥後華子・フリーター・28)
極端にエロいものと極端にシリアスなものがあるのはナゼ……?
(兵庫県 守田悠夏・高校生・17)
サエない男子にプチH系の女子が恋するのはナゼ……?
(島根県 土田草・会社員・30)
あの独特の紙の臭いをかぐと罪悪感を抱くのはナゼ……?
(埼玉県 岩田直子・フリーター・24)
ヤング○○○の「ナゼ……?」考察
ナゼ青年コミック誌の多くに「ヤング」と付くんでしょう。『ヤンジャン』『ヤンマガ』『ヤンサン』といった略称がすっかり定着してしまっているけど、「ヤング」という言葉自体、今や死語。青年コミック誌のタイトル以外でここ十数年聞いた記憶がない。それ以外で心当たりがあるとしたら、「ペヤングソースやきそば」ぐらいでしょうか(いや、でもあれはきっと、「ヤング」とは関係ないはず)。そういえば、同じく同世代をターゲットにしていると思われる『スピリッツ』は「ヤング」が付かない。そこで考えてみると、他の『ヤング○○○』は兄弟誌としてだいたい『少年○○○』があるわけです。少年からヤングへそのまま移行。わかりやすい。今回、「ヤングって何歳までだ?」といった投稿がかなり寄せられました。確かにヤングを通り越した30〜40代もけっこうあいかわらず読んでる。あるいは、「ヤング」という死語に聞き覚えのある世代すべてが、すでに読者ターゲットに含まれてしまっているのかも。 そしてやはり多かったのが、現実にはありえない女性キャラへのツッコミと、表紙と巻頭のグラビアに対するナゼ……? 季節感なんて軽〜く飛ばして、真冬でもビキニ姿でキミのハートを直撃!なわけです。「カバーガールの女の子がみんな同じに見える〜」は確かに。アイドル顔の美形になると、みんな似て見えてしまう。「登場人物の女の子がカバーガール似〜」も確かに。もしかしたら、けっこう意図的にグラビアと萌え系マンガが連動されているのかも。マンガの中では、さえない内気な男の子がアイドル系の女の子にモテモテですから。さすがに読者心理をつかんでらっしゃる。学生時代を思い返してみると、部室の更衣室にはいつも先輩の読んだ『ヤング○○○』が数冊置き去りにされてあり、良く言えば、大人世界への教科書みたいなものだったわけです。でも、エロはまぁ入り口みたいなもので、そこからシリアスマンガのディープゾーンへ誘導。よくできてます。
少年誌にくらべて薄っぺらいのはナゼ……?
(京都府 竹内恵理・会社員・25)
きまってフェロモン香水の広告が入っているのはナゼ……?
(神奈川県 渋谷拓・自営業・24)
やたら暴力シーンが多いのはナゼ……?
全ページの半分以上が暴力シーンのような気が……
(山口県 弘中裕次・会社員・43)
作者の病気や取材で休載が多いのはナゼ……?
(新潟県 井浦浩・会社員・32)
不良がいまだにリーゼントなのはナゼ……?
(沖縄県 内原桃子・高校生・18)
同じ『○○○』でもスーパー○○○、ビジネス○○○とやたら親戚が多いのはナゼ……?
(群馬県 島原あき・会社員・23)
電車の網棚回転率が抜きん出ている気がするのはナゼ……?
(大阪府 田中涼子・無職・27)
名作マンガの復活や続編が多いのはナゼ……?
(東京都 菊池八千代・家事手伝い・34)
外国の電車でマンガを読んでいる大人なんていないのに日本にはいっぱいいるのはナゼ……?
(福岡県 坂巻晴子・専業主婦・31)
アニメ化よりもドラマ化、映画化した方がしっくりくるのはナゼ……?
(兵庫県 中井香織・会社員・24)
青年コミック誌の「ナゼ……?」考察
青年コミック誌の特徴というと、あの微妙に薄っぺらい体裁。考えてみると、幼児向けの『コロコロ○○○』から『少年○○○』へと加齢するにつれページ数が減り、そのかわり、月刊誌から週刊誌となり、お小遣い消費度はアップ。さらに進んだ青年コミック誌を読む層はお小遣いに余裕が出てくるため、あれくらいの厚さでも十分ということなんでしょうか。しかもお金に余裕はあっても時間に余裕がなくなってきますから……。また、幼児向け、少年向けコミック誌において、闘いは友情や根性を育むため、といった要素が大きかったのに、青年コミック誌になってくると、暴力はあくまでも暴力。奇麗事もなくなり、不良社会の権力闘争や暴力それ自体の快楽性(人間の残虐性)といった具合に、かなり容赦ない暴力描写になってくる。けっこうヒドイ。そこで(偏ってはいるけど)現実の人間社会が浮き上がり、登場人物の自意識も複雑化。それにともない物語も複雑化。たとえ設定はいかにもマンガ的な荒唐無稽なものであっても、そこに置かれた登場人物の考えていることは身近な等身大の感覚に近くなってきます。 また、『ヤング○○○』以外にも『ビジネス○○○』や『○○○オリジナル』といった誌名がありますが、そうしたヤングのさらに次のコミック誌では読者の世代に合わせて、かつて少年誌で活躍したマンガ家の連載があったり、いい味出してます。彼らもデビュー直後の3日徹夜しても平気、という年齢ではなくなってくるため、「作者の病気や取材で休載〜」は仕方のないことなのかも。今回の投稿では、いい年の大人になってもマンガを読んでいることへの抵抗感が散見されましたが、もうこれは日本オリジナルの誇るべき文化なので、ヘンに恥じる必要もないかと。外国にはこれだけ複雑な物語性や感性を持ったマンガってないですから。我々が老人になる頃にもきっと、その世代に合わせたコミック誌がちゃんと用意されているはず。
2005年6月号(5/6発売)のテーマ
SF小説のナゼ……?
ご応募お待ちしています!
投稿者 davinci_blue : 2005年03月05日 18:22