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2004年11月06日

啓蒙書・ビジネス書のナゼ……?


なんでもかんでもポジティブ・シンキングのはナ ゼ……?
(茨城県 しろくまキウイ・公務員・27)
ナゼ、言い切る?
(兵庫県 土谷隆・会社員・37)
この棚だけ空気が重くて近寄りがたいの はナゼ……? 私を拒んでいるようだ。
(島根県 福岡美由貴・会社員・23)
著者近影の笑顔が爽やかすぎるのはナゼ……?
(山口県 田中祐子・フリーター・21)
流行っている頃に買わないと時代に遅れそうな焦りを感じるのはナゼ……?
(神奈川県 こまち・会社員・43)
読んでる間だけはエリートサラリーマンに なったような気がするのはナゼ……?
(大阪府 水谷久美子・主婦・40)
たくさん売れているはずなのに読んでいる人を見たことがないの はナゼ……?
(大阪府 あき・大学生・21)
これを読んで本当に勝ち組の一人になった人はいるの か……?
(千葉県 にくきゅう・公務員・23)
読んでる人ほど出世しなさそう な のはナゼ……?出世する人は読んでる暇なさそう。
(神奈川県 くろたま・主婦・32)
一冊爆発的なヒットが出たらすぐに類似本が出るの はナゼ……?
(北海道 つばさ・大学生・21)
啓蒙書・ビジネス書の「ナゼ……?」考察(1)
 今回のテーマは、書店の一角で他を圧倒する独特の濃ゆいオーラを放つ“啓蒙書・ビジネス本”ということで、かなりポジティブ・シンキングでいってみよう かと思います。生きることは素晴らしい。ガッツ。恍惚。  この手の本に書かれてあることは間違ってないと思うわけですが、なぜか微妙に胡散臭く感じる。読んでいる間はけっこう感銘を受けたりしているのに、少し 間を置くと“そんな単純なこっちゃないだろ”という疑いが頭の片隅に。「著者近影の笑顔が爽やかすぎる〜」のが逆にインチキ臭く見えたり……。そういう読 み方をしている限り、永久にこの手の本によっては変わりません。きっと、言葉を信じきって邁進するくらいじゃないと効力は発揮されないでしょう。実際信じ きれたら気持ちよく生きることができそうです。たぶんそれは“努力”ではなくて“快楽”。悩ましい選択肢の前でアレもコレもと滞ることなく、雑念を払って “言い切り”型の思考で判断を高速化。スピード感溢れる充実ライフへまっしぐら。判断の早さから生まれるエネルギーは多少の間違いはあっても勝手に人を惹 きつけることでしょう。同様にアレもコレもと読み漁るとかえって判断が乱れるように思います。「読んでる人ほど出世しなさそう〜」なのはそのせいかも。ま た、「一冊爆発的なヒットが出たら類似本〜」のように、膨大に出版される書籍群がすでに迷いの場。言ってることは正しいのにやってることがバラバラ、そん な感じです。語弊を怖れず言うなら、言いたいことはだいたい一緒。書いてあることも当たり前と言えば当たり前のこと。同じことの繰り返しは時間の無駄で す。さっさと次へ行きましょう。
売れ続けてるのに日本経済がパッとしないのはナ ゼ……?
(神奈川県 匿名希望・会社員・24)
ナゼ、そんなに「勝つ」のが大切なのか?
(東京都 ミチル・会社員・31)
戦国武将に学ぶのは何故……?
(京都府 りんぞう・会社員・43)
気に入った言葉を次の日他人に言いたくなるのはナゼ……?でも相手は感銘をうけない。
(東京都 伊藤輝彦・大学生・21)
ビジネス本がずらりと並んだ社長室ほど胡散臭く見えるの はナゼ……?
(東京都 お嫁パンダ・会社員・27)
著者は会社を辞めた人ばかりなのはナゼ……?
(神奈川県 桜井範彦・公務員・52)
そんなにうまくいっちゃうような成功の秘訣を 簡単に教えたがる のはナゼ……?
(静岡県 じょんぼー・自営業・26)
大人になってから読むのはナゼ……?子 供のころ読んでいれば成功していたかも?
(神奈川県 阿部一裕・会社員・38)
獄中に来る度に啓蒙書を読み耽り、知識を広めようとするが、娑婆に出る頃には ほとんど忘れて一切役に立たないのはナゼ……?
(愛知県 事件被告人・その他・36)
読んだときにはその気になるのに継続して目標に向 け努力ができないのは何故か?
(鳥取県 前田裕明・会社員・50)
啓蒙書・ビジネス書の「ナゼ……?」考察(2)
 あいかわらずパッとしない日本経済。過去に蓄積されたよどんだ膿を出し終えるのはいつか?ってところ。すべての人が“次”を模索してるのが今の状況だと 思うんですが、社会が大きく切り替わりつつある状況下ではやはり意識も切り替えなくちゃいけない。ただし、状況は変わってもビジネスには普遍的な鉄則や思 考法があるようです。瞬時にソロバンはじける人間の思考って美しいもんです。変化する情報とともにその思考法を求めて多くの人がビジネス書に学ぼうとして いるのではないでしょうか。  年功序列のサラリーマン社会が終わった以上、「戦国武将に〜」学んでる場合じゃないと思います。そういうのが好きな人っていうのはえてして権力志向だっ たり頭がガチガチだったりで、ジャマです。そうした「ビジネス本がずらりと並んだ社長室〜」だったとしたら、とっとと下克上した方が賢明かと。だから、ビ ジネス本の著者は会社を辞めた人が多いのかもしれません。会社は矛盾と牽制の集合体のような観もあるので、組織内にいては立場的に本当のことなどなかなか 書けないでしょう。また、昔から「傍目八目(おかめはちもく)」と言ったように、離れると見えてくるものも多いと思われます。また、どんな本もそうなんで すが、穿った見方をして読んだら、何も入ってこないもの。どんな本でもけっこういいことが書いてあったりする。どの言葉に反応するかしないかは受け手の問 題。言い訳の一つも言いたくなる「大人になってから読む〜」のではなく、素直な子どもの頃に読んでいたら、「読んだときにはその気になる〜」が継続して、 かなり生き方に影響を与えたかもしれません。早めに気づければそれに越したことはないです。

2005年2月号(1/6発売)のテーマ
『私小説のナゼ……?』
ご応募お待ちしています!

投稿者 davinci_orange : 2004年11月06日 00:00