2008年05月11日(日曜日)
【理科】 ゼンマイ
ゼンマイで動くおもちゃには、この頃滅多にお目にかかれない。僕が子供のときは、モータと電池で動くものは高価で、なかなか買ってもらえなかった。作ったプラモデルは、自動車も戦車も船も、ほとんどゴム動力かゼンマイだった。
ゼンマイは、金属に力を加えて変形させ、それが元に戻ろうとする力を利用して動くメカニズムである。歴史はずいぶん古いはず。ミラノでレオナルド・ダ・ヴィンチ博物館に入ったら、彼のノートから復元したゼンマイ駆動の「自動車」のレプリカがあった。人が乗れる大きさである。
模型界の重鎮・井上昭雄氏が数年まえに、ゼンマイで動く大きな機関車(5インチゲージ)を作られた。それで人間を引っ張って走ることができるものだ。
ゼンマイの力は、そもそもネジを巻いた人間の力を蓄えたものであって、つまりは、人間が押して走るよりも効率が少し悪くなる。単にエネルギィを蓄えているだけだからだ。けして「クリーンな動力」というわけではない。この点では、電気もまったく同じである。電気を使った器具(調理器具や自動車など)は、「クリーンだ」という印象をアピールすることが多いようだけれど、どうやってその電気を起こすのか、どこからその電気が来るのか、を考える必要がある。
これは、自著の中でも書いたけれど、「ゼンマイ」という名称は、植物にもつけられている。そちらがさきなのか、それとも、鋼のゼンマイに似ているから、植物に名づけたのか、どちらだろうか?