2008年04月25日(金曜日)

【算数】 数学の先生

 中学に入ると、教科によって別々の先生で、その学科専門の先生が教室へ来る。そんな中で、数学の先生が最も個性的だった。次が理科の先生で、社会や国語の先生はとても常識人に見えた。たぶん、僕の学校がこんなふうに偏っていただけだろう。根拠はまるでない。
 中学1年生のときは、代数のW先生と、幾何のK先生だった。W先生は60代、K先生は70代で、どちらも老人だ。W先生は剣道7段で二刀流の師範だという(僕は剣道部だったので見たことがある)。K先生は、職員室から教室までゆっくり歩いてくるので、職員室を5分もまえに出発するのだ。耳が遠いから、質問をしても一度では聞いてもらえない。
 また、後期は幾何の先生がB先生に替わった。この先生は授業中によく短歌を詠まれた。突然閃いて、黒板にそれを書かれるので、思わずノートを取ってしまうのである。
 それから、数学と理科の先生は、ほとんど東大出身だった。これもどうしてなのかわからない。どこから、そんな噂が流れたのかも知らない。あと、クラス担任は、ほとんど国語か社会か英語の先生だった。やはり常識人だからだろうか。校長や教頭も文系の先生だし。
 高校へ上がると、数学の先生が一気に若返った。高2からは、全校生徒500名のうち成績上位200名がAからD組になる。そしてA〜Cの3クラスは理系志望で、クラス担当は全員数学の先生だった。もちろん全員東大出身だ(噂であるが)。中学のときの数学の先生に比べると、みんな若くて常識人で、「この人は凄いな」と思うことがあまりなく、なんだか少しつまらなかった。 
 僕は、大学で数学の講義を何年か受け持ったことがある。数学はもの凄く教えやすい(というよりも説明しやすい)学科だ。見通しが先々までクリアで、後ろめたい部分がない。けれども、面白い講義をすることは難しい。興味を持たせることが難しい。したがって、まったく関係のない話をついしてしまう。中学のときの先生の気持ちがよくわかった。

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