2008年03月26日(水曜日)

【理科】 howかwhyか

 理科というのは、自然の観察と、そこにある道理の発見、といった分野であるけれど、どのレベルまで掘り下げるのか、という点において、立ち位置が各分野でかなり異なってくる。
 たとえば、大学には理系の学部として、理学部や工学部がある。あるいは医学部や薬学部、またさらには農学部などもある(もっともっとあるが)。
 歴史的に見ても、まず人間は、自然に対してどう対処すれば良いのか、という方法論から学習しただろう。生きていくことに直結していたからだ。つまり「How」である。何故そうなっているのか、という部分は「神様」のせいにひとまずして、自分たちがどう切り抜けるのか、を考えた。ここに、医学や薬学、あるいは工学の基本的な動機がある。
 しかし、どうすれば良いのか、を学ぶうちに、それが何故そうなのか、という興味が当然強くなるだろう。つまり「why」である。これが、新しい科学の方向性になった。生活とは直結していないものの、いずれは工学や医学を通して、社会に還元されることになる(もちろん、還元されないものもあるが)。
 このことは文系の学問でも同じで、何故なのかを考える学問と、どうしたら良いのかを考える学問がある。一般に、後者を「実学」といったりする。また、どこまで深く追求するのか、という点で、何故という理由のレベルも、一線が引けるような明確な境界はなく、両者は連続している。ただ、両極には明らかに違う2つの動機、「how」か「why」がある、という意味だ。そしてこの両極は、文系と理系の差よりも、格段に離れた位置にあるように僕には見える。

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