2008年03月15日(土曜日)

【図工】 キャスト

 castというのは、鋳造(ちゅうぞう)のことで、溶かした金属を、鋳型(いがた)に流し込み、冷えて固まってから取り出し、目的の形を得る。金属の加工の中では、切削よりは簡単であり、古来多くのものがこの方法で作られた。できたものは、鋳物(いもの)と呼ばれている。鋳物は、最初は木材などで目的の形を作り、それを細かい砂に当てて型を取る。そこへ溶けた金属を流し込んで作る。見たことはあるけれど、残念ながら自分でやったことはない。
 金属以外でも、たとえば、石膏やコンクリートなど、化学反応によって硬化するものを、液体のうちに流し込む。これも、キャストという。この場合は「鋳造」という表現は抵抗があって、日本語に適当な言葉がない。「型に流し込んでその形を作る」としかいえない。コンクリートでは、castは「打設」や「打ち込み」と訳す。最近では、レジン系の材料も流し入れる素材として用いられる。
 金属のおもちゃ(特に、ロボットやミニカーなど)に、ダイキャスト(ダイカストとも)というものがある。die-castは、アルミなどを融解し、鋳造時に圧力をかける方法で、押し込むことによって精度の高い仕上がりになる。したがって、鋳造後に仕上げの切削や研磨をしなくても(まあまあ)使える、ということで大量生産に多用される。仕上げをしないことが大幅なコスト削減になるわけだが、そこがやや「安っぽく」見える部分ともいえる。しかし、僕が子供の頃に比べたら、最近のダイキャスト製品の精巧さといったら、本当に凄まじいレベルだと感心する。
 自分で鋳造をするならば、比較的低い温度で融解するアルミなどを用いるのが簡単だ。ただ、問題は型を作ること。高熱にならない材料はその点簡単で、硬化するゴムやシリコンで型を取り、そこへ流し込んで同じ形のものを量産することができる。
 僕の研究室では10年ほどまえに、1つのウルトラマンの貯金箱からシリコンで型を取り、その型にモルタルを流し込んで、20個ほどモルタル製ウルトラマンを量産したことがある。実際にやってみると、泡が入って不充填部ができてしまったり、型から外すときに欠けてしまったり、けっこう技術的に難しい。

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