2008年03月13日(木曜日)

【HR】 いかに書かないか

 晴れているし、暖かいのだが、どんよりと空気が霞んでいる。スバル氏は「私には花粉が見える」とおっしゃっている。パスカルは再び「たっち」ができるようになった。気が散るとできないみたいだ。
 いつもより1時間早く起床。そろそろ生活時間を1時間ずらしても良いかも。スプリング・タイムである。朝から小説の仕事を片づける。「スカイ・イクリプス」第7話の手直しをした。2日かけるつもりだったが、終わってしまった。続けて、第8話の手直しを明日から。「カクレカラクリ」のゲラを読み始めて、10%まで。講談社は、数年まえにDTPを採用してから、ゲラの完成度が一気に高くなり、見るのが大変楽になった。中央公論新社はもっとまえから、DTPだった。表記の統一や、検索・置換を気軽に依頼できる。作家側の労力軽減は計り知れない。

 4月、5月、6月は、小説の新刊が続く。「工学部・水柿助教授の解脱」、「銀河不動産の超越」、「スカイ・イクリプス」である。その間にも、4月は文庫化が2冊、5月はノベルス化が1冊、6月には文庫が1冊、という小説ラッシュ。もちろん、そのあとも毎月2冊以上の発行が10月まで続く予定だから「ゆーほどでもない」。
 しかし忙しいはずである。でも、今年出るもので、まだ書いていないのは、9月刊の講談社ノベルスだけ。これは4月に書く予定。
 スバル氏と園芸店へ。ここで苗を60くらい買った。それ以上になると、車まで2人で運べなかったからだ。書店に行き、スーパにも寄ってから帰宅。すぐに苗を全部植えた。明日、雨が降りそうなので今日のうちに、と考えてのこと。

 小説を書いているとき、2種類の状態がある。
 1つは、浮かんだイメージがシンプルすぎて、たちまち文章になってしまうけれど、文字として少ない、このままでは読み飛ばされてしまう、だから、なんとか書くことを見つけて、つまり「書き足して」、読み手を時間的に拘束する効果を狙おう、と考えるとき。
 もう1つは、逆に浮かぶイメージがやや複雑で、逐一文章にすると長くなる。このままでは読み手の時間を奪い、スピードが失われる。だから、なんとか書かないで良いものを見つけて、文章を削っていく(実際には、書いてから消すのではなく、書かないようにする)とき。
 いずれが多いかというと、僕の場合は圧倒的に後者である。書き足すようなことはまずなく、書くことを探すこともない。とにかく、意識せず、自然に書いていると長くなる。だから、いかに書くかなんて考えたことはなくて、いかに書かないかばかりを考えている。小説を書き始めた頃に、これに気づき、以来ずっと、どこまで削れるか、というチャレンジを続けている。
 そして、たぶん最終的には、「なんだ、最初から書かなければ良いのか」と納得できるときが来るような気がする。

【理科】 プロペラ推進

 プロペラで走るボートや車両の話を前回書いた。その続き。
 スクリューで推進するボートと、プロペラで推進するボートがある。両者は、静止した水上において、同じ速度で走ることができる。では、水が流れていた場合はどうなるだろうか? たとえば川の流れに逆らって川上へ走るとき、どちらが速いか?
 もし、川の流れがボートの(静止場における)速度と等しい場合、スクリューボートは、川上へ向かって走っても、川の流れと釣り合って、見かけ上静止してしまう(空気抵抗を無視)。では、プロペラボードはどうだろう?
 次は、車で考えてみよう。ベルトコンベア(あるいは動く歩道)のように、車道が一定速度で反対側へ動いているとする。ここを普通の自動車が走ると、道の動きと釣り合えば、見かけ上静止してしまう。では、プロペラで推進する車の場合はどうだろう?
 プロペラ推進の車は、車輪があるけれど、それは空回りするだけの機構である。この車輪の回転抵抗は極めて少ないと考えると、道が反対へ動いていても、車輪が空回りする回転数が増すだけだ。もし、この車輪の回転抵抗が完全に無視できるなら、車は浮いているのと同じ条件になり、道路の動きの影響を受けない。したがって、プロペラの風の力で通常と変わらない速度で前進することになる。ホバークラフトみたいに浮いているものは、水の流れにも、道の流れにも、影響を受けない。
 車輪にも多少は回転の抵抗があるし、ボートの場合は水の抵抗がかなりある。しかし、そのボートの場合でも、川上へ走るときは、プロペラボートの方が速いはずである。また逆に、川下へ走るときは、スクリューのボートの方が速い(川の流れがプラスされる)。
 同様に、風がもの凄く強いとき、地上から見て、飛行機が空中に停止することがある。実機では、風速が機体の失速速度より速くなることはまずない(そんな暴風の中ではフライトしない)が、模型飛行機ではよく観察され、特にグライダは失速速度が遅いので頻繁に停止(ホバリング)することがある。グライダはプロペラがないが、この場合は重力が推進力になっている。
 最初の条件で、強い向かい風のとき、スクリューボートとプロペラボートはどちらが速いか、考えてみよう。

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