2008年03月03日(月曜日)
【HR】 ヒットがない
花粉と黄砂が舞い飛び、比較的暖かい。
午前中に小説の仕事。「工学部・水柿〜」のゲラを70%まで。「スカイ〜」の第7話を3000文字書いた。完成度80%くらい。お昼頃、パスカルを乗せてスーパへ行き、駐車場で待っているときゲラを読んだ。
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税理士さんが追加書類を取りにきてくれた。昨年の収入は一昨年よりはやや少ないと思っていたら、多かったらしい。でも、ほとんど同じだ。不思議なことに、ここ8年間ほど収入は変わらない(その前の3年は上昇していた)。それくらい、森博嗣という作家は、ヒット作がないのである。どこかでがつんと儲かったことは一度もない。これ、押井監督も同じようなことをおっしゃっていた。大きなヒット作はないけれど、失敗作もない、という話だったかと思う。でも、僕よりはヒットがあるし、振幅が大きいのではないだろうか。
部数的には、もちろん「すべてがFになる」が一番多いが、この本だって、ベストセラになったわけでもなく、なにかのランキングで上位に入ったこともない。単に、森博嗣のほかの本を手に取った人が、もう一冊読んでみようかと思って、作品リストの一番上にある作品を買った、というだけのことだろう。
ちょっと調べてみた。「F」は1996年の発行だが、この年には6万部が出ている。97年に3万部、98年に2万部、ここで文庫になって6万部、99年にまた6万部、2000年に3万部、01年に5万部、02年に3万部、と以下、だいたい1年に3万部くらい出ていて、トータルで50万部である。どこかの年に固まって売れた形跡はない。
「F」の次に売れたのは「φは壊れたね」だが、これは発売からの短期間では歴代トップだ。たぶん、タイトルのおかげだろう。それでも、ベストセラといえるような売れ方はしたことがない。ほかにも、大当たりした作品など1つもないのである。
もちろん、これは当然だ。ヒットするような要素がなにもない。そういうものを排除したマイナな作風だから必然である。むしろ、こんなに売れたのが「おかしい」と訝(いぶか)しがるべきか。
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今日は機関車の整備を1時間ほどした。作業時間のうち大半はなにかを探している。整理が悪いのか、物覚えが悪いのか、いずれかだろう。しかし、たいていは見つかるし、支障はない。今日から少し金属も切り始め、新しい工作をスタートさせることができた。スタートしてしまえば、あとは楽だ。頑張ろう。
電動ゲートが寒くなると少し動きが遅くなる(油の粘性低下のため)。心配していたが、今年の冬は不具合はなかった。ガレージの電動シャッタは一度も故障したことがない(「森博嗣の道具箱」に出てくるやつ)。屋外にある機械はやはりそれなりに環境が過酷だ、ということ。
【社会】 建前と運用
これはもう何度も書いていることだ。どんな組織にも、規則として文章化されている建前があって、それを実際にどう運用するのかは、また別問題になる。この頃、両者はずいぶん接近してきて、以前よりは明解な社会になりつつあるけれど、官公庁、つまり公務員の組織では、建前と運用はまだまだ隔たりがあるようだ。勤務をちゃんとしていない、なんてことがあちこちで問題になっているし、たとえば、身近なところでは、駐車禁止、スピード違反などの交通違反取締りも、規則は厳しすぎるのに、運用は甘い。これから問題になってくるだろう。
規則ではこうなっているけれど、実際にはこんなふうに運営してきた、それが暗黙の了解事項となっている、ということがとにかく多い(中国なんかはもっともっと多いと聞くが)。
それなりに理屈もある。しかし、それだったら規則を変えて、実態に合わせれば良い。民間の場合にはこうする。公務員は、何故か規則を変えようとしない。前例を重んじるというのか、固執するというのか、面倒くさいだけなのか。それに、規則を甘くすれば、もっと悪い状態になる、なんて信じているのである。それこそ、二重構造が既に前提になってしまった思想である。
規則だけではない。予算を取るために、中央に概算要求をする。このとき捩れた「建前」が生まれる。実態と合っていないのに、アピールをするために作文される。その予算が降りてしまうと、なんとか騙し騙し運用しなければならなくなる。そういう組織がもの凄く多い。一度予算を取ってしまえばもう安泰、という仕組みから生まれるものだ。これも、外部評価を受けることで、しだいに成り立たなくなるだろう。
大きな流れとしては、建前と運用は近づきつつあり、間違いなく良い方向へ進んではいる。昔に比べれば、「二重構造」が「二枚重ね」くらいにはなっているようだ。あともう少しなのか、まだまだなのかはわからない。