2008年02月26日(火曜日)
【理科】 技術力の続き
電動ゲートが雷で壊れて、それをあるメーカに直してもらった話は既に書いた。立派なパーツを使いこなし、コンピュータによる綿密な設計をしていても、現場の問題を解決できないことは多々ある。検定を受けて「技能」が認められる人が大勢いるメーカでも、僕が定義するところの「技術力」が不足している場合が少なくない。もう少し噛み砕いた表現でいうならば、「センス」がないのである。
簡単な例を挙げよう。鉄道模型は、一般に2本のレールから電気を取る。だから、機関車にはモータとギアしかない。車輪を通して電気をもらい、これでモータが回って車輪を動かすだけだ。理屈はもの凄く簡単であって、誰が作っても動くものが作れるだろう、と普通に考える。
ところが、これを一度でも自分で作ってみるとわかる。スムーズに走る機関車を自作することは、大変に難しい。どこが難しいのか、その説明自体が難しいくらいだ。電気的な接触、メカニズムの調整、バランス、運動時の挙動の予測、などなど、数々のファクタが影響する。入門してから数年はかかるだろう。僕はまだ全然駄目である。技術力、あるいはセンスを持った人が作れば、音も静かに走る。
個々の部品をとにかく精度良く作ることが、問題を解決する一番手っ取り早い方法だ。それこそ、センスがなくても、精度を高めることによって、ほとんどは上手く機能する。それが「精度」というものが定められた理由でもある。だから、とにかく精度を上げれば、最低限機能するものは得られるかもしれない。それも技術の1つであることはまちがいない。ただ、それだけが技術ではない、ということが、少しでも技術を身につけるとわかってくる。