2008年02月05日(火曜日)
【理科】 信じるか信じないか
「科学をそこまで信じても良いのか?」といった言葉をときどき耳にする。どうも、この「信じる」という言葉に違和感を覚えるのだ。
そもそも、科学は信じるようなものではない、と僕は思う。たとえば、天気予報は科学的な根拠によって予測されている。しかし、たいてい当たらない。だからといって、科学は信じられない、とはならないだろう。
一方では、稀に科学では説明がつかないような現象に出会うことがある。これは、観測のミスか単なる勘違いによるものだが、その場では「信じられない」と驚くことになるだろう。だから、非科学的なものに対しては、「信じられない」という表現がごく自然に出る。それだったら、科学的ならば信じられるのか? 否、そうではない。
科学というのは、現象を説明する仮説である。その仮説に例外が発見されるまでは、それが法則となり、つまり真実として扱われる。これは、信じるとか信じないの問題ではなく、そういった予測方法なのだ。少なくとも、これよりも合理的なものがない。だから、それを「採用」しているのである。
「1+1が2だということを、あなたは信じますか?」と問われても、べつに信じているわけではなく、それは揺るぎない予測なのではないか。あるいは、そういう定義なのではないか。
計算が複雑になれば、もちろん人為的な計算ミスもある。だから、数字が多くなれば、「計算結果を信じるのか?」という表現ももっともらしくなるが、それは、科学を信じるかどうかではなく、科学的根拠に基づいて人間が計算した、その計算にミスがあるかないか、という問題だから、つまり人間の能力を信じるかどうか、ということになる。
ちなみに、天気予報などは、影響要因が複雑すぎるから、計算の結果の幅が広くなって、確率が下がるだけのことだ。当たらないことが科学的に説明できる。
「お化けを信じますか?」ときかれることはあるが、僕にはお化けが何なのかわからないので、信じるも信じないもない。霊魂もウルトラマンも、存在しない確率は同じくらい高い、とは思う。そして、信じても信じなくても、その確率に影響はない。