2007年12月03日(月曜日)
【算数】 解けるか解けないか、それが問題だ
算数・数学の問題には2とおりある。解ける問題と解けない問題だ。
入学試験の問題を作成するとき、解けない問題は絶対に許されない。入試要項に「解けない問題は出題されません」と明記されているわけでもないのに、どうしてだろうか。入試委員で何度も数学を担当したが、とても不思議だった。
解けない問題であっても、解答はできる。その解答を見れば、その受験者の学力を評価することは充分に可能だ。それなのに、解けない問題を出すと方々から「解けない問題なんか出して」と非難されたりする。解けない問題は、即「不手際」だと判断されてしまうのだ。解けないことを知っていながら出すことは選択できないのである。いつから、こんなルールができたのだろうか。
そもそも、社会で直面する問題の多くは、解けないものである。ちょっとものごとに取り組めば、それがわかるだろう。解けないという状況は、わからない状況とは異なる。解けないことがわかった状況だ。解けない理由がつきとめられ、何がどう不足して問題を解決できないのかを把握した状態である。これは、社会では一応の成果であり、ある意味では、その場における問題解決ともいえる。何故なら、解けない理由がわかれば、問題を解く道を切り開く糸口になるときがあるし、またそうでなくても、別の方策へ時間と労力を向けられる。解けないと知ることは、大いに価値があるのだ。
問題を正確に解くことよりもさらに重要なことは、その問題が解けるか解けないかを判断することだ。子供たちに、必ず解ける問題しか与えないことは、教育的にいかがかと僕は思う。