2007年10月24日(水曜日)
【算数】 数学に特有の表現
算数や数学には、普段は使わないような言葉が出てくる。僕が子供のときに最初に「へぇ」と思ったのは「ゆえに」だ。どうして「だから」では駄目なのか、と不思議に思った。そのつぎは、集合などで登場する「かつ」である。これも、日常生活ではほとんど使わない。せいぜい「しかも」とか、「どちらも」くらいで事足りる。
そのうち「任意の」という言葉に出会う。「任意の数」というと、つまり、「どんな数でも良い」とか「無作為に選んだ数」という意味だ。これは、任意保険とか任意出頭というときの「任意」と微妙にニュアンスが違う気がするので、どちらかで認識していると、もう片方が理解しがたい。
それから、「ここに、aは任意の自然数。」という場合の「ここに」もおかしい。「ここでは」と書けばもっとわかりやすいと思うのだが、何故か「ここに」なのである。
以前にも書いたが、「代入」という言葉も微妙に現実と違う。xに1を代入するときには、x=1でなければならない。1に2を代入してはいけないのだ。代わりに入れるんだったら、違うものでも良いのでは、と思えてしまう。
「すべての正方形は長方形である」というような場合の「すべての」というのも、「全部の」と言い換えるとおかしい。つまり、どこかに既に存在しているもののすべてではなく、今はなくても「どんなものであっても」という意味なのだ。また、「正方形は長方形である」というのも、普通では理解しがたいものだが、数学的には正しい。「正方形は長方形に含まれる」ともいえるけれど、これも言葉としては一般には伝わらない(長方形の中に正方形が入った図形を想像されてしまう)。
もっというと、「箱の重さは考えない」というのも難しい。考えない? いや、べつに考えても、考えなくても、箱の重さには影響がないように思えるのである。