2007年08月04日(土曜日)
【HR】 印税の不思議
やや曇。雨は降らず。それほど暑くはない。正午近くに庭でバキュームで落葉を拾った。夕立があって、涼しくなった。
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スバル氏と書店へ行き、それからジーンズショップへ行き、それからスーパへ行った。Tシャツを3枚、自分で選んで買った。チャーリィブラウンの絵がついたやつだ。「夕食は何が良い?」とスバル氏にきかれたので、「フランスパン」と答えた。
コンベンションの準備はリストを作っているだけで、実際にまだ荷造りをしていない。しようと思うと、別のことを思いついて、それを直したりしてしまう。たとえば、ゲートのミラーが傾いていたので直した。機関車のラジコンが増えたので、送信機にそれぞれどの機関車のものか名札を付けた。ライブスチームが増えたので、そのリストを作った。約60台あった。
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午後は、クーラをつけた工作室でゲラを読んだ。「星星峡」は最後まで。次は、「スカイ・イクリプス」の短編2作めのゲラを読んだ。今日は、「フラッタ・リンツ・ライフ」文庫版のゲラが届いた。産経新聞の第4回のゲラも来て、チェックをした。
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ちょっと架空の計算をしてみよう。
作家Aと作家Bが、だいたい同じ長さの作品を書いた。作家Aはあまり売れていないので、発行部数は5000部と決まった。この部数だと1冊当たり1000円の印刷・装丁代がかかり、また運送等諸経費が200円かかる。だから、1200円×5000部=600万円の費用が必要だ。出版社はさらに、5000部なんて売れない、せいぜい3000部だろう、と考え、3000部でも、経費が捻出できるように、1冊の値段を2500円に設定した。すなわち、2500円×3000部=750万円だから、150万円の黒字が出る。ただし、作家に支払う印税(本の値段の10%)は、250円×5000部=125万円になるので、出版社に入るのは、25万円という計算である。3000部売れれば、なんとか赤字にならずに済むだろう。
一方、作家Bはそこそこは売れる中堅である。発行部数は初版で10000部はいけるだろう、という見込みが立つ。この部数だと、1冊当たり800円の印刷・装丁代になる。また、運送等諸経費の200円が同じくかかる。だから、1000円×10000部=1000万円の費用が必要だ。出版社は、10000部はたぶん売れるはずだから、と本の値段を1200円に設定した。つまり、1200円×10000部=1200万円だから、経費を上回る。作家に支払う印税は、120円×10000部=120万円となるので、出版社は80万円の儲けになる。
以上は、値段設定としてはまったく架空のものであって、こんなふうでは全然ない。ただ、こういった傾向はある。作家の印税は、売れた本の数ではなく、発行した部数で算出され、売れても売れなくても支払われる。上記の場合、売れない作家Aは125万円を受け取り、売れる作家Bは120万円しか受け取れない。これは、本の値段設定によるものだ。すなわち、売れない本ほど高い設定になって、その分、印税が増える。印税が部数に比例することは(比較的ではあるけれど)自然だ。人気があることは、その作家の能力と見なすことができるからだ。一方、印税が本の値段に比例していることは、ある意味で不自然かもしれない。
豪華本などのように、装丁を凝った本がときどき作られるが、そうすると中身は同じ作品なのに、作家の印税は増える。幾度かそういうふうにしてお金をいただいたが、僕としては自分がなした仕事ではないのに、余計にもらえるのは変だな、と思うわけである。