2007年04月29日(日曜日)
【理科】 バイオエタノール
ずいぶんまえから聞いていたが、この頃では、ラジコンのエンジンでも試用されている。天然ガスや石油などの化石燃料から作られる普通のエタノールと違い、植物資源から生産されるものがバイオエタノール。実は、化学組成的には同じものだが、原材料が違うから区別される。サトウキビなどから作られることが多いようだ。植物は生長過程で光合成のとき二酸化炭素を吸収するから、そこから作られたバイオエタノールを燃焼させても、排出される二酸化炭素が、植物が吸収した分より少なく、つまりこのサイクルが環境に優しい、という点が評価されている。まあ、理屈はたしかにそうかもしれない。くわえて、ある程度の量は、半永久的に生産できる、という長所もある。
しかし、サトウキビを作るための畑は、どこにあるのだろうか。そんな土地が余っているはずもない。なければ、開墾しなければならないから、ここでブルドーザが入り、自然が破壊される。当然、二酸化炭素が排出される。もともとサトウキビが栽培されていた畑ならば、今までも二酸化炭素は吸収されていたわけだから、バイオエタノールを燃焼させる分、空気は余分に汚れることになる。既に別のなにかを栽培している畑を使うとしたら、もとの植物は排除されるわけだから、二酸化炭素吸収はその分減る計算になる。極端な話をすれば、サトウキビだけを栽培して、燃料として使わなければ、もっと二酸化炭素が減らせられる。
こうしてよくよく考えてみると、そんなに環境が画期的に改善される救世主とはどうも思えない。ただし、環境問題は、1つの方策で全面的に解決するなんてことはありえない。このような小技を沢山組み合わせていく必要があるだろう。